西大畑・旭町とは…湊町新潟市の海岸沿い、近代に開発された砂丘地周辺。お屋敷、別荘、レトロな洋館、学校、さまざまな文化施設が点在する坂の町です。

西大畑、旭町について

【終了】阪田清子展 「対岸―循環する風景」

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阪田清子「対岸について」(映像作品20分)/長篇詩集「新潟」より(詩:金時鐘)

 

<水と土の文化創造都市・市民プロジェクト2016>

想像しよう―海にかかる橋を 金時鐘の長篇詩集「新潟」をめぐって

 

在日の詩人 金時鐘(キム シジョン/1929‐)が1970年に発表した長篇詩集「新潟」が、半世紀の時を経て、新潟を、海を、列島と半島の境を、現代史を照射する。―

 

新潟初個展となる現代美術家の阪田清子(さかた きよこ)は新潟県上越市出身。沖縄県立芸術大学で学び、現在も沖縄を拠点に活動。新潟と異なる歴史、風土を持つ沖縄という場に関わりながら、新潟生まれの自身と沖縄の距離も意識した制作を行っています。

今回の個展の契機は2014年、新潟市美術館でのグループ展「ニイガタ・クリエーション」に阪田が出品したことに遡ります。作品制作のため、日本海沿岸で素材を探していた阪田に、様々な言語の漂流物が岸辺へと打ち上げられている様子が眼に留まります。

そのひとつを手に取り思いを巡らせた「対岸」が本展のテーマとなり、作品の構想へと発展していきました。

今回は蔵のギャラリーにて新作のインスタレーションを発表。「対岸」との関わりの中で、作品のモチーフとなった在日の詩人・金時鐘の長篇詩集『新潟』をめぐる関連イベントも多数開催致します。

 

近くて遠い、見えない互いの「対岸」へとともに思いを巡らす機会になれば幸いです。

 

 

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会期:2016年 8月23日(火)~10月2日(日)

開館時間:9時~21時 会場:砂丘館ギャラリー(蔵)ほか

休館日:月曜日(9/19は開館)、9/20・23振替休

観覧無料

主催:砂丘館(新潟絵屋・新潟ビルサービス特定共同企業体) 後援:新潟日報社

 

 

【会期中の催し】

◆ワークショップ「海水から塩を作る」 

8月27日(土)13:00~15:00 講師:阪田清子・斎藤文夫

*今回の展示では海水から作られた塩の結晶が作品の素材で使われています。浜辺へ海水を汲みに行き、それを煮て、阪田さんと塩を作ります。

*ワークショップ後、斎藤文夫さん(郷土史家・写真家)から新潟の塩作りについてお話をお聞きします。

参加料:¥1,000 定員:20名  会場:砂丘館

申込み:電話・FAX・Eメールで砂丘館へ 詳細こちら▶

 

◆ギャラリートーク「対岸―制作風景と作品について」

8月28日(日)14:00~15:30 お話:阪田清子/聞き手:大倉宏

参加料:500円 予約不要(直接会場へ)

 

セミナー 金時鐘の「新潟」を新潟で読む

在日の詩人・金時鐘が1970年に発表した長篇詩集『新潟』は、在日朝鮮人の北朝鮮への「帰国事業」を日本が官民あげて支援した1950年代末より構想され、日本語による詩作が指弾され、北朝鮮への渡航が拒否された時代に書きつがれ、「発狂しなかったのが不思議だった」ほどの精神的苦境期に完成しながら、公表まで約10年を要した、複雑な構成をもつ叙事詩である。分断された祖国を隔てる国境という壁を突き抜く道を、日本という場所で、詩的想像力によって生み出そうとしたこの壮絶な試みを、詩の表題となった土地、新潟で読み解きます。

全4回の連続トーク。各回ごとのご参加も可能です。

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1/ ま新しい潟をもとめて――いま金時鐘を新潟で読むこと

 99日(金)19:00~20:30

 講師:細見和之(詩人・京都大学教授・大阪文学学校校長・ドイツ思想)

 

2/ 長篇詩集「新潟」と「帰国事業」の時代

 916日(金)19:00~20:30

 講師:森沢真理(新潟日報論説編集委員室長)

 

3/ 沖縄で読む「新潟」と作品が生まれるまで

  924日(土)15:00~16:30

 講師:阪田清子 聞き手:大倉宏

 

4/ ラウンドテーブルトーク「金時鐘の「新潟」を新潟で読む」

  927日(火)13:30~15:30

 お話:金時鐘+郭炯徳(カク・ヒョンドク 韓国語訳「新潟」翻訳者・韓国科学技術院KAIST教授)+阪田清子(美術家)+藤石貴代(新潟大学准教授・朝鮮近代文学)

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参加料:1~3各回¥800 定員 20名/ 4¥1,000 定員 30

 

催しのお申込みは:

電話・FAX 025-222-2676 またはEメール sakyukan@bz03.plala.or.jp で砂丘館へ

*FAX・Eメールの方は催事名、氏名、電話番号、人数を併記して下さい

 

☞ 本展にあたっての作家メッセージ、チラシのダウンロードは当館HPをご覧下さい